Azureの構築を円滑に進めるためには、事前準備で明確な目的設定とシステム全体の設計方針を固めておくことが極めて重要です。
まず最初に行うべきは、導入目的の明確化です。
AzureはIaaSからPaaSさらにはAIや分析ツールまで多岐にわたるサービスを提供しているため、何をどこまでクラウドに構築するのか必要なサービスとリソースを定義することがスタート地点となります。
次にアカウントの設計とサブスクリプションの管理計画を立て、管理者権限やアクセス制限のルールを確立します。
AzureActiveDirectoryとの連携によってユーザー管理が容易になる一方でグループやロールの設計に曖昧さが残ると運用に支障をきたすことがあるため、権限設計は緻密に行う必要があります。
構築作業の効率化には、AzureResourceManager(ARM)テンプレートを活用することが推奨されます。
これによりインフラ構成をコード化して再利用できるようになり、大規模構築時にも一貫性と再現性を確保できます。